26日の文化財防火デーに合わせ、大磯町の楊谷寺で23日、文化財消防訓練が行われた。大磯町消防本部と消防団の第2、第11分団などから約30人が参加。火災の拡大防止に重要な初動態勢について、実践的な訓練を通して確認した。
本堂からの出火を想定し、樋口亮全住職が119番通報。初期消火と同時に、寺の本尊で町指定有形文化財の木造薬師如来立像に見立てた箱を運び出した。指揮車やポンプ車が到着すると、境内に設置した対策本部の指示で本堂に向かって放水が行われた。
訓練を見守った中崎久雄大磯町長は「歴史と伝統ある大磯を災害から守るため、町と消防、消防団が一致団結していかなくてはいけない」とあいさつ。奥野和夫消防団長は「実際の建物を使った火災訓練は、団員にとってもいい経験になった」と話した。樋口住職は「訓練とはいえ、とてもどきどきした。火災はあってはならないことで、防火意識を高めるきっかけにしたい」と表情を引き締めた。
訓練は大磯幼稚園の年長児も見学し、身を乗り出すようにして放水作業に見入っていた。園児の1人は「本当の火事が起きたみたいでびっくりした」といい、火災予防に向けた心がけについて「大人がたばこのポイ捨てをしちゃだめだと思った」と答えた。
町によると、昨年の火災件数は8件。うち建物火災が6件だった。例年10件程度で推移しているという。
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