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公開日:2017.03.31

オリーブ茶 特産に追い風
二宮 6次産業化図る

  • オリーブを栽培している濱田さん(左)と松木さん=二宮町川匂のまつき農園

  • 二宮産オリーブ茶

 二宮町の新たな特産品として栽培が進められている、オリーブの葉を使用したお茶が誕生した。「飲みやすく、味の良い健康茶」と上々の出来で、栽培農家では生産から加工、販売までの6次産業化を目指す。



 二宮ブランドのコンセプトである健康長寿にふさわしく、温暖な気候が栽培に適し、荒廃農地の活用に役立つことなどから、町では2012年度からオリーブの栽培普及に着手。実だけでなく、葉を使った加工品の開発に向け、ユニバーサル農場の濱田治郎さんとまつき農園の松木秀雄さんが町商工会の呼び掛けに応じ、茶づくりに取り組んだ。



 オリーブ栽培では2月から3月にかけて枝を剪定する。茶葉は、これまで廃棄していた剪定枝を利用した副産物で、静岡県の技術者に製茶加工を委託。乾燥葉を焙煎した茶と、葉を蒸してから焙煎した茶の2種類ができたという。昨年11月、ふるさとまつりで試飲を実施。味や販売価格などについて来場者にアンケートを行い、商品化を進めた。



 24日から販売を開始した「二宮産オリーブ茶」は、まつき農園から出荷された今年の葉約100kgを使用。町内の地域作業所で葉の摘み取りが行われ、町商工会では「農商工業と福祉が連携した6次産業化の実現につながる」と今後の事業展開に期待を寄せる。「農家にとって規模拡大は難しい面もあるが、付加価値のある商品を生み出し、マーケットに参入していくことは必要」と松木さんもいう。



 オリーブ茶は、まろやかな甘味の後にくる独特の渋味が特徴。冷茶にすると、よりすっきりした後味が楽しめる。葉には、鉄分やビタミンE、カルシウムなどの栄養成分が含まれ、ポリフェノールの一種のオレウロペインは抗酸化や血糖値の降下作用などに効果があるといわれる。町産業振興課の担当者は「健康茶として飲んでほしい」と話す。



 1袋(2g×7包入)税込500円。駅前町民会館内の「にの屋」と二宮駅南口の田邊直売所で取り扱っている。販売数3000袋。町内の飲食店などでも提供する予定。

 

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