二宮町は、耐震性能に問題がある役場庁舎について、移転を含めた建て替えの方針を固めたことを明らかにした。生涯学習センターラディアン=同町二宮=周辺と東京大学二宮果樹園跡地=同町中里=の2カ所を候補地として、今年度中に移転先を決めて来年度予算に関連費を盛り込む考え。
6日の町議会定例会で、善波宣雄議員の一般質問に答えた。田嶋康宏政策総務部長は、現庁舎はコンクリートの劣化による強度不足により、耐震工事をすること自体の有効性に疑問があると説明し、「耐震補強して延命化を図ることは極めて困難であると考えている」と明かした。
移転の候補地には、ラディアン周辺と東大果樹園跡地の町有地2カ所を挙げた。現庁舎の場所で建て替えを行う考えについては、仮庁舎の建設や解体といった余計な経費が発生することから現実的ではないという見方を示した。
町は今年度、庁舎の整備手法を調査するための予算として470万円を計上し、民間のコンサルタント会社に委託している。調査報告を受けて年度内に新庁舎の建設場所を決定し、次年度予算に規模や形状などの検討に向けた関連費を計上するという。
現庁舎は、1978年の完成から40年近くが経過。老朽化に加え、建物の耐震性能を表すIs値が官庁施設に求められる基準値を下回るフロアも存在することから、早急な対策が求められていた。町の試算では、庁舎を移転新築した場合の概算費用は約18億円、現在地での建て替えには21億円以上かかるとしている。
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