高齢者に働く場を提供し、生きがいづくりや社会参加を促す一般社団法人二宮町シルバー人材センターが、全国シルバー人材センター事業協会から優良団体として表彰を受けた。
中野サンプラザホールで6月21日に行われた同協会の定時総会で表彰があった。優良シルバー人材センター表彰を受けたのは、全国1320団体の中から10団体。活動が活発で地域への貢献度が高く、他のセンターの模範となる事業運営をしていることが認められた。
表彰状を受け取った二宮町シルバー人材センターの内藤三義理事長は「会員や先人たちが積み重ねてきた努力の賜物です」と喜びを語る。県内では大井町と愛川町のセンターも表彰された。
平均年齢72・5歳
1991年に設立された二宮町生きがい事業団を前身とする同センターは、2012年の法人化と同時に現在の名称になった。会員数は181人で、平均年齢72・5歳。
ふすま張りや筆耕などの技能、民間企業、家事支援、除草、植木剪定、町営駐輪場と公園、施設の管理といった8つの職種があり、2017年度は2434件の仕事を受注した。健康で働く意欲のある60歳以上の人なら会員になれる。
社会の担い手に
超高齢社会を迎え、生産年齢人口が減少するなか、国は1億総活躍社会の実現を目指す。福祉政策の観点で誕生したシルバー人材センターは新たな役割を求められ、地域社会の担い手として高齢者の活躍も期待される。
一方で、全国のシルバー会員数は9年前のピーク時より7万人少ない約72万人と伸び悩む。定年の延長や再雇用の拡充、より多くの収入を求めて民間への就業などが背景にあるという。
二宮町シルバーでも会員の増強を重点計画に掲げる。高齢者世帯や共働き家庭の増加で家事支援のニーズが高まると見て、現在32人いる女性会員を特に増やしたい考えだ。
昨年は顧客満足度調査を実施。内藤理事長は「質の高い仕事が求められている」と話し、接遇を重視した会員のレベルアップにも取り組む。就業機会の拡大に向けて請負・委託以外の派遣事業を伸ばし、空き家の管理業務にも乗り出す予定という。
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