大磯町は開会中の町議会第3回定例会に、学校法人東海大学に対して約4900万円の違約金の支払いを求めて提訴する議案を提出した。東海大学医学部付属大磯病院の増築計画を巡る町有地の売買契約に関して、東海大側に不履行があったことを理由としている。
町は2004年に東海大から提出された病院の建替えと高度診断センターの新設計画を受け、08年に病院隣接のゲートボール場用地、10年に月京幼稚園跡地の計約7600平方メートルを約4億5千万円で東海大に売却。売買契約書には、10年以内に予定されている整備が実現できなかった場合、東海大が町へ違約金を支払う特約条項が記載されていた。
両者は契約後も整備に関する協議を進めてきたが具体的な整備には至らず、売却地は駐車場となっている。進捗について文書での回答を求めた町に対し、東海大は熊本地震で同大九州キャンパスが甚大な被害を受けたことや医療を取り巻く環境の変化により「契約時の計画案での病院建設と運営は困難」と回答。違約金についても条文解釈の相違から「違約金が発生する義務違反はない」と拒否し、支払い義務があるとする町と対立した。その後も両者の議論は平行線をたどり、法的解決を図る展開となった。
関係悪化を危惧
提訴議案は9月3日の町議会に提出された。
議会では裁判を起こすことで地域の中核病院との関係悪化や病院の存続を懸念する意見が挙がり、町は「大学からも『今回の問題と、病院の存続や今後のあり方とは別の話』と聞いている」と答弁。長時間の質疑の末、議案を総務建設常任委員会に付託し審査することを決めた。 (9月3日起稿)
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