摘果ミカンを使った商品開発を進めている大磯町商工会と相模女子大学が、10月30日に大磯町保健センターでアロマオイルの完成発表会を開いた。大磯の新たな名産品として来秋の販売開始を目指す。
発表されたアロマオイル「大磯 frais ―Tekka―」(オオイソ フレ テッカ)は、商工会女性部(高橋みどり部長=人物風土記で紹介)が中心となって開発を進めてきたもの。ネーミングやラベルデザインなどに学生のアイデアを取り入れ、横浜銀行や中南信用金庫も支援した。
フレは「みずみずしい」などを意味するフランス語で、テッカは摘果から名付けた。香りは青ミカンの香りを生かした「プレーン」、吉田茂邸のバラ園にちなんだ「ローズ」、大磯の山をイメージした「ユーカリ」の3種類。ラベルデザインは、女性部と学生のイメージを基に商工会青年部部長でグラフィックデザイナーの佐藤一樹さんが仕上げた。
新たな名産品に
ミカン栽培が盛んな大磯では夏頃、収穫する実の大きさを揃えるために間引き(=摘果)が行われている。女性部では、摘果で廃棄されるミカンを有効活用できないかと数年前から議論を重ね、「女性が手に取ってくれる商品を」とアロマオイルの開発を決めた。2017年8月に町と商工会、横浜銀行、中南信用金庫が「商工業者等支援に向けた連携と協力に関する協定」を結んだことから支援体制も整い、本格的にプロジェクトがスタート。横浜銀行が加工業者や相模女子大を仲介するなど、全面的に支援にあたった。
女性部では夏に町内のミカン園を訪れ、3日間かけて摘果ミカン約500kgの回収と皮むき作業を実施。女性部員でハーブ・アロマ専門店を営む横山直美さんが抽出液のブレンドを調整してアロマオイルを完成させた。
関係者が出席した発表会で高橋部長は「来秋の販売に向け、町内外で体験会などを開いてアンケート調査を行い、さらに魅力的な商品にしていきたい。大磯の新しい名産品として、まちおこしにつながれば」と話した。
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