大磯警察署管内で約3600万円分の電子マネーをだまし取られる詐欺事件が発生した。架空請求による被害が1月に2件確認され、警察官をかたる電話や訴訟を匂わせるはがきなど、あの手この手の特殊詐欺が横行。同署では注意を呼びかけている。
同署生活安全課によると、2018年に管内で発生した振り込め詐欺は15件。被害総額は3660万円に及ぶ。今年1月、60代の男性が架空請求で昨年1年間の金額に匹敵する詐欺被害に遭っていたことが分かった。
昨年11月28日、男性の携帯電話に「有料サイトの料金未払いがある。本日中に連絡をしなければ法的手続きに移る」というショートメールが届いた。男性はメールに記載されていた連絡先に電話。インターネット事業者を名乗る男から「会員登録の解除に2万円かかる」と請求され、電子マネーを購入した。
その後も「あなたのIPアドレスが悪用されて会社が倒産した。訴訟になる」などと偽りの連絡が続き、男性は1カ月近くの間、コンビニエンスストアで140回にわたり約3600万円分の電子マネーを購入。カード番号を相手に伝え、利用権をだまし取られた。
1月21日にも同様の架空請求がショートメールで50代の男性に届き、電子マネー10万円相当を取られる被害が発生した。
「架空請求のショートメールは年齢を問わず不特定多数の人に送られている。相手の番号には電話をしないで、不安ならばまず警察に相談してほしい」と同課員は話す。
「改元」詐欺にも用心
息子や孫になりすまして「おみやげを送った」というオレオレ詐欺の前兆電話や、「詐欺グループを捕まえたらあなた名義のカードが見つかった」と大磯署の警察官をかたる電話なども頻発している。法務省の名称を悪用した「消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ」はがきは、特に女性高齢者をねらって送付している傾向があるという。
「詐欺グループは様々な手口でアプローチしてくる。5月の改元を口実に新手の詐欺が増えることが予想される」と同署は危惧。「改元で今のカードが使えなくなる」といったウソには要注意だ。
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