大磯町で収穫された米を使った甘酒が誕生した。大磯町商工会商業部会が、地域資源を生かした商品開発に取り組む「大磯産業プロジェクト」の第1弾。1500本を12月11日から町内の取り扱い店舗で販売している。
栄養価の高さから「飲む点滴」とも呼ばれブームが続く甘酒。販売が始まった「大磯のあまざけ」は、同町生沢・寺坂地区の田んぼで今秋に収穫されたキヌヒカリを原材料に、大分県の蔵元で製造された。米と米麹のみを使用し、砂糖や添加物を含まない昔ながらの製法で造られた甘酒は、米の甘さやツブ感がありながらスッキリとした後味が特徴。ブドウ糖やビタミンなどを豊富に含み、酒粕由来の甘酒と違いアルコールを含まないため子どもや妊婦でも安心して飲める。「甘酒は冬に飲むものというイメージがあるが、江戸時代には庶民の手軽な栄養補給として主に夏に親しまれていた。また旅人も茶屋で甘酒を飲んでおり、東海道の宿場町だった大磯で甘酒が販売できるのは運命的」と蔵元。
ラベルデザインは、町内在住のイラストレーター・たかしまてつをさんが担当した。緑と黄金色の稲穂で米を象り、大磯の山や海などのイメージを盛り込んだ。「幅広い世代に日常的に飲んでもらえればとカジュアルな色使いを意識した。自分も甘酒が好きなので、楽しんでデザインできました」とたかしまさん。
地域資源をPR
来年度の開業を目指して整備が進む大磯港みなとオアシスをきっかけに、地元の資源を活用した商品開発と6次産業化、全国への発信などを目標に始動した同プロジェクト。今回は、昔から作られているが町外にあまり知られていない大磯産米に着目し、健康増進など社会に寄与できる意義などを踏まえて甘酒の商品開発を企画した。町内の米店「戸塚正商店」が農家から大磯産米を集め、全国でも数少ない甘酒製造の専用工場を持つ「ぶんご銘醸株式会社」が製造を請け負った。プロジェクトを主導した芦川酒店の芦川博昭さんは「地元の甘酒をほっこりと楽しんで、皆さんが健康になってもらえれば」と話している。
大磯町内のポスター掲示店舗で、1本(500ミリリットル)667円+税で販売。問い合わせは芦川酒店【電話】0463・61・0411へ。
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