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幼児に手作りマスクを 105歳 舟川さんも協力

社会

公開:2020年7月17日

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マスクを作るザ・中井プライムの利用者(中央が舟川春子さん)
マスクを作るザ・中井プライムの利用者(中央が舟川春子さん)

 小さい子どものいる家庭にマスクを贈ろうと、中井町の高齢者施設利用者の手で幼児用布マスクの製作が行われた。1枚ずつ手縫いの地道な作業には、まもなく105歳になる舟川春子さんも参加している。

 社会福祉法人一燈会の運営する介護付有料老人ホーム「ザ・中井プライム」=中井町井ノ口=では、これまでも利用者が縫ったぞうきんを近隣の小中学校などに寄贈してきた。学校で使用するぞうきんが足りないという話を聞いた利用者が自発的に始めた活動で、今年3月からは新型コロナウイルス感染症の拡大によるマスク不足を受けて布マスクの製作をスタート。できあがったマスクを中井町社会福祉協議会に寄贈した。こうした活動がきっかけとなり、町内すべての3、4歳児に配布するためのマスクの確保に腐心していた開成町から打診があった。同町は幼児用布マスクを作成してくれる団体を募集しており、一燈会では職員と利用者でつくる地域貢献のためのサークル「スマイルビーンズ」を立ち上げて、この呼びかけに応じた。舟川さんら4人の利用者を中心に6月から幼児用布マスクの製作を始め、7月中旬までに他の6団体と合わせて740枚を作成した。

 同施設に入居した今年3月から、すぐにマスク作りに携わった舟川さんは、他のメンバーとともに1日3〜4時間をマスク作りに費やしてきた。「14歳位から自分の服などを縫ってきて、ミシンを買ってからは子どもや孫の服も作った」と裁縫はお手の物のようだ。

百寿越えなお意欲的

 舟川春子さんは1915年(大正4年)に、中井町で10人きょうだいの長女として生まれた。地元で結婚して5人の子どもを育て上げ、70歳までゴルフ場の除草作業などの仕事にも熱心に取り組んだ。「70歳で辞めようとしたら、課長が『春子さん元気だから、もう2〜3年やってくれ』って。『もう良い歳だから死んじゃうわ』って断ったけど、まだ生きてるの」と茶目っ気たっぷりにほほ笑む。婦人会の会長も務め、ボランティア活動にも積極的に参加。98歳まで畑作業もしていたという。7月27日に105歳の誕生日を迎える舟川さん。移動は車いすだが、施設で行われる体操や園芸活動にも意欲的に参加して、スタッフや利用者から「105歳と思えないほど、しっかりしている」「いるだけで周囲をほっとさせてくれる大木のような人」と慕われている。健康の秘訣を尋ねると「何でもやってボランティアもして、後はのほほんと暮らすこと」と柔和な顔をさらにほころばせた。

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