2024年度の全面開園をめざし国が神奈川県、大磯町と連携して整備を進めている「明治記念大磯邸園」の第一期開園が、11月3日から始まった。初日の式典には大西英男国土交通副大臣や河野太郎行革担当大臣らが出席して同園の記念すべき第一歩を祝った。
同園は、大磯町に残る旧伊藤博文邸(滄浪閣)をはじめとする歴史的建物群と周辺の緑地を一体的に整備して保存・活用を図る計画。段階的な公開を予定しており、今回は邸園全体の4分の1程度にあたる旧大隈重信別邸と陸奥宗光別邸跡の庭園部分を公開している。現存する庭園の造形を活かしながら、樹木の剪定や間伐・植栽、ユニバーサルデザインに配慮した園路整備などを行った。園内では広大な松林、バラ園、横山大観も描いた日本庭園などが観賞できる。建物は外からの見学のみ。
県議や町議、地元関係者らが出席した式典で、主催者の大西副大臣は「我が国の近代化の歩みを伝える歴史遺産、地域活性化の拠点として、若い世代など多くの人に訪れてもらう場としたい」とあいさつ。黒岩祐治県知事も「完成まで県も全力で支援する」と約束し、中崎久雄大磯町長は「元勲ゆかりの邸宅・庭園は町民はもちろん日本の宝。若者が先人の偉業を学ぶ場とするとともに、コロナに負けることなく活気あるまちづくりを進めて大磯から日本を元気にしていく」と述べた。二階俊博自民党幹事長ら来賓が祝辞を述べる中、河野太郎大臣は「古く価値のある邸園をどのように活用して収益を生み、後世まで維持管理していくかを考えなければならない。そのために規制改革が必要なら、しっかりとやらせて頂く」と力強く語った。
式典に出席した大磯町観光協会の大倉祥子会長は「歴史的な建物を保存したいという町民の夢が、多くの方々のご協力で叶ったことに感謝。これから徐々に整備が進み、全面開園の頃には素晴らしい邸園になっていると思う。そうした変化も楽しみながら多くの方に何度も足を運んで頂きたい」と期待を寄せた。
開園は午前9時から午後4時30分(最終入園は4時)まで。月曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始は休園。入園無料。
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