ごみの減量化・資源化に取り組む大磯町は、4月下旬より町内の公共施設に設置している飲料自動販売機からペットボトル商品の販売を廃止した。身近なところからプラスチックごみの削減に取り組むことで環境保全意識の高揚や、家庭ごみの削減などにつなげていきたい考え。
ペットボトル飲料が排除された自動販売機は、町役場本庁舎をはじめとする14施設の計16台。これまでペットボトル飲料が陳列されていた棚に、缶飲料が並ぶようになった。町は「自動販売機16台分で目に見えるようなプラごみの削減効果は期待できないが、こうした取り組みを町が積極的に実践していくことで、町民の皆さんにも日常生活の中で環境保全の意識をもっていただけるようになり、プラごみを含むごみ全体の削減につながれば」と期待する。
発端はクジラの「メッセージ」
マイクロプラスチックが世界中の海で確認されるなど海洋汚染が地球規模の社会問題となる中、2018年の夏に鎌倉市由比ヶ浜にシロナガスクジラの赤ちゃんの死骸が打ち上げられ、胃の中からプラスチックごみが発見されたことが大きな注目を集めた。これを「クジラからのメッセージ」と受け止めた神奈川県は、2030年までのできるだけ早期に、リサイクルされない捨てられるだけのプラごみを無くす「かながわプラごみゼロ宣言」を掲げ、大磯町を含む県内の市町村も賛同して、プラごみ削減の取り組みを進めている。
その一環として公共施設の自販機からペットボトル商品を排除する動きも広がっており、大磯町でも町議会からペットボトルの廃止を求める意見が出ていたことから、環境保全とごみの減量化・資源化の観点から実施した。中崎久雄町長は「小さいことだが、このような取り組みを町民と一緒になって進めていくことで、大磯の魅力でもある先人が守り続けた豊かな自然を次世代に遺していきたい」と話している。
大磯・二宮・中井版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
呼び出しベルでオンリーワンに6月28日 |