国と神奈川県、大磯町が連携して整備を進めている明治記念大磯邸園に関連して、町教育委員会は10月22日付で「旧池田成彬別邸(西園寺公望別邸跡)」を33件目の町指定有形文化財(建造物)に指定した。
指定を受けたのは、同邸の主屋(地上2階・地下1階)と車庫(地上2階)、ポンプ室(地下1階)、門。内閣総理大臣を歴任した西園寺公望の別邸跡地に、三井合名会社筆頭常務理事や日本銀行総裁などを務めた池田成彬の別邸として昭和7年に建てられた。曾禰中條建築事務所が設計、竹中工務店の施工。生活空間のすべてが洋式という当時としては数少ない本格的な洋館建築で、ほぼ当時の建物が現存している。町は「英国風の様式を意識した意匠とともに、鉄筋コンクリートの堅牢な造りは昭和初期の建築技術を伝える貴重な建物」と評価している。
なお町指定有形文化財(建造物)には、明治記念大磯邸園内の旧滄浪閣(旧李王家別邸・伊藤博文邸跡)と旧ホテル滄浪閣ホール棟、旧大隈重信別邸・旧古河別邸、旧古河別邸(陸奥宗光別邸跡)も指定されている。
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