大磯で初の作品展を開くキャンドルアーティストの 飯塚 かおるさん 都内在住 57歳
想いを形に 『好き』を伝えたい
○…淡いパステルカラーの花や小鳥、眺めているだけでも気分が明るくなるような可愛らしいスイーツなど、その手から生み出される作品にはファンも多い。11月23日まで湘南ギャラリーえんで作品展を開いている。大磯には学生の頃にロングビーチへ遊びに来て以来。作家仲間の紹介で縁がつながった。この日のために堀文子さんの絵画をモチーフにした作品も制作した。「表現に苦労したが良いチャレンジになった。皆さんに喜んでいただければ」
○…子どもの頃から絵画や習字、琴など様々な習い事に通い、社会人や主婦など立場が変わってからも何かしらの稽古事を続けていた。事故で息子を亡くし「同じ世界へ行きたい」と思い詰めるほどの辛い時期を乗り越え、2人の子どもの成長を見届けた頃、人の勧めもあり、以前から興味があったキャンドルの道を志した。キャンドル作家に師事して技術を学び、地元のギャラリーなどで作品を発表。作家として独立して以降は都内で教室を開いたり、ウェディング装飾の立案や百貨店での作品展示などを経験してきた。先ごろパリで開かれる展覧会から声がかかり、大好きなモネの名画『睡蓮』をモチーフにした作品を発表する機会にも恵まれた。
○…子どもに仕事の魅力を伝える体験型イベントの講師も務め「昔、学校の先生かデザイナーになりたくて教職も取った。両方の夢が叶ったよう」と喜ぶ。「想いを形にして、作品が美しく仕上がった時に喜びを感じる。自分の『好き』が多くの方に伝われば」
○…現在は会社勤めと作家業のダブルワーク。平日はヨガや散歩、休日は電車で海まで出かけてリフレッシュ。「落ち着いたら温泉や美術館巡りにも出かけたい」とにっこり微笑んだ。