中井町
描こう未来の公共施設
町民ら60人がワークショップ
6月28日
二宮町のボランティア団体「葛川をきれいにする会」が12月4日、設立20周年記念の集いを町民センターで開催した。活動報告と、川の環境保全に取り組む大和市の団体の代表者らを招いて葛川を町民に親しまれる川にするための方策について意見交換を行った。
「葛川からみえてくる二宮の未来」をテーマにしたイベントに約90人が参加。同会代表の長田信夫さんは河川から海へ流れ込むプラスチックごみの問題に触れ、「川のごみを拾う私たちの活動に新たな意味が出てきていると思う。ごみのことを頭の片隅に置いてもらえればありがたい」とあいさつした。来賓の村田邦子町長と池田東一郎県議会議員が祝辞を述べた。
社会貢献活動実習生として同会の活動に参加する湘南工科大学2年の熊谷優作さんと、元実習生で同大3年の武田紗季さんは活動報告を行った。2004年に葛川で回収したごみの重量は5421kgで象に例えると1・5頭分、19年は象の足1本分に相当する895kgだったことを説明。「昨年の底生生物調査で54種の生物を確認した。前田橋付近にはサワガニが生息する」と伝えた。また、「川をきれいにすることは海を守ることにつながる。川にプラスチックごみがある段階で拾うことが大事」と訴えた。
魚道や遊歩道要望
シンポジウムには、大和市を流れる引地川で清掃活動や生物調査などをしている3つの市民団体から代表者が登壇。地域ぐるみでの活動の様子とその成果などを語った。引地川・下福田子どもの水辺協議会書記の鈴木恵美子さんは「川は人をつなぐ。子ども向けの催しで親も川に入るようになった」と報告した。
「魚道や遊歩道、車いすでも川へ下りられるスロープがあれば、町民にとってより親しめる葛川になるのでは」。パネリストを務めた葛川をきれいにする会事務局長の野谷悦さんは、県の葛川整備計画に対し同会が働きかけた親水化のイメージを紹介。「生き物にやさしい自然公園のような川にしたいと夢を描いている。地域・町・県と話し合い、きれいで安全なみんなの葛川を作っていけたらいい」と話した。
同会は2001年に有志11人で発足。真夏の8月と12月から2月までを除く月の第1・3土曜日に清掃を行い、今年6月で300回に達した。参加者の平均人数は、昨年の約22人から30人ほどに増えた。年4回の水質検査と小学生を対象にした生き物観察会なども実施。『清掃活動20年記念誌』を発行した。
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