中井町
描こう未来の公共施設
町民ら60人がワークショップ
6月28日
食の安全や農業を取り巻く現状をテーマにした映画の上映会とパネルディスカッションが、3月27日に大磯小学校体育館で催された。「食を巡る問題意識を共有し、子どもたちの未来について町ぐるみで考えるきっかけになれば」と同校に通う児童の保護者らが中心となって企画、当日は町内外から約150人が参加した。
上映した映画は、残留農薬やゲノム編集食品などの安全性を問うドキュメンタリー『食の安全を守る人々』。作中ではこの映画のプロデューサーで元農林水産大臣の山田正彦さんがインタビュアーとなり、農薬の危険性を訴える活動を続けている人々や遺伝子組み換え食品に警鐘を鳴らす研究者などを国内外で取材して、食と農の現状を伝えた。
映画上映後に催されたパネルディスカッションには山田さんと、学校給食で地場産の有機米使用率100%を実現している千葉県いすみ市職員の鮫田晋さん、大磯小PTA会長を務める亀倉弘美さんが登壇して、食の安全について語り合った。鮫田さんは「有機農法で米の等級が下がったり、収量が減ったことはない」といすみ市の例を語り、山田さんは「多くの人の行動により、世界の農業はオーガニックに大きくシフトしている。日本でも声を挙げて活動する人たちにより、学校給食のオーガニック化や危険な農薬を使わない・使わせないなど徐々に変わってきている。この町でも皆さんで考え、行動して変えていってほしい」と呼びかけた。終了後、町内から参加した幼稚園と小学生の子どもを持つ母親は「食品の安全について以前から気になっていたので参加した。買い物をする時に有機のものを選ぶなど、これからの生活の中で気をつけていきたい」と感想を話した。
今後の活動に意欲
このイベントの開催に向けて保護者らは実行委員会を立ち上げ、町内外の事業者に呼びかけて協賛金を募り上映費や設備経費などを賄った。また協賛者一覧や作中の専門用語の解説などを盛り込んだ冊子も製作して会場で配布した。実行委員会は「子どもたちのためにと始めた活動だが、地域の食の安全を守っていくという視点で、これからの活動につなげていきたい」と意欲を示した。
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