大磯の「町の鳥」にも指定されているアオバトが、海水を求めて今年も照ヶ崎海岸に飛来している。地元の野鳥観察グループが4月26日に初認して以降、順調に増加している。
アオバトは毎年5月から10月にかけて丹沢山地から飛来し、岩礁の窪みにたまった海水を飲む姿が見られる。繁殖期の栄養分や水分の吸収に必要なナトリウムを海水から摂取するためとされ、照ヶ崎は国内最大級のアオバト飛来地として知られる。地元の野鳥観察グループ「こまたん」の1990年からの統計でみると飛来時期は平年並み。今後は徐々に飛来数が増加し、5月末以降には延べ1000羽を超える日も出てくるという。新型コロナの影響で一昨年前から観察会を休止しているこまたんでは、観察に訪れる人に「日中は住処に帰ってしまうので、観察は早朝がおすすめ。照ヶ崎には日陰がないので、帽子や水分の用意を」とアドバイスする。また「アオバトは磯遊びをしている人などはそれほど警戒しないが、近くでカメラを向けられたりシャッターの音がすると、びっくりしてしまう。撮影や観察はなるべく離れたところから望遠鏡などを使ってもらえれば」と呼びかけている。
解説動画を配信
こまたんでは今年、新たにユーチューブチャンネルを開設して、アオバトの解説動画の公開を始めた。コロナ禍で探鳥会や講演会が開けなくなったことから、「若い人などに少しでも興味を持ってもらい、できれば仲間も増やしたい」と若手メンバーの山田彩子さん(38)が、他のメンバーから写真やデータなどの協力を受けながら動画制作に取り組んだ。「動画の長さなど視聴者が飽きないような工夫や季節感を大事にすること、また毎年その時期に違和感なく視聴できるような内容を心がけている。アオバトのことを知らない人もすでに知っている人も、同じように楽しめる内容にしたい」と山田さん。飛来が本格化する8月までに「こまたん流観察方法」の解説や幼鳥の見分け方、アオバトが海水を吸引する謎などについての動画公開を予定しているという。
こまたんチャンネル【URL】https://youtu.be/OHpNE5nJGMs
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