2025年度の全面開園を目指し国・県・大磯町が連携して整備を進めている明治記念大磯邸園で、10月26日から新たに特別緑地保全地区「古河緑地」が公開された。区域内には、隈研吾建築都市設計事務所が設計・デザインした四阿(あずまや)や記念碑も設置されている。
新区画は約0・53ヘクタール。この一帯は古河電気工業株式会社のグループ創業者が、明治30年代に大隈重信と陸奥宗光から譲り受けて以降、同社が管理してきた。このほど歴史的建物群と緑地の保存・活用を目的とした同園の整備にあたり、趣旨に賛同した同社が町へ寄付。寄付者に感謝を込めて「古河緑地」と命名された。
緑地内には、海を眺めながらゆっくりと休憩できる四阿を設置。設計を担った隈研吾事務所の名城俊樹さんは「海水浴場発祥の地という大磯の歴史からパラソルをイメージした。角度で見え方が変わる面白いデザインになっている」と語り、木材と金属を組み合わせて耐震性も備えていることなどを説明した。また緑地の歴史などが記された真鶴産小松石の記念碑も設置された。
公開初日に関係者ら約20人が出席する式典が催され、中崎久雄町長から古河電気工業の宮本聡専務に感謝状が贈られた。宮本専務は「『古河緑地』と名付け、記念碑まで建立して頂き光栄。大磯町のさらなる飛躍を祈念する」と謝辞を述べ、中崎町長は「この古河緑地を将来にわたり保全し、次世代へと引き継いでいくことを約束する」と語った。
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