二宮町で６月８日・９日に開会された二宮町議会定例会で村田邦子町長が、現在休館状態となっている町民温水プールを廃止すると明言した。「９月議会で廃止条例を提出する」と野地洋正議員の一般質問に答えた。

　町立のプールである町民温水プール、山西プール、袖が浦プールについては２０１８年に公表された「公共施設再配置・町有地有効活用実施計画」の「10年間の取り組み」として、利用人数や収支、維持管理費などを踏まえた上で「３つのプールの方向性を検討し、短期で廃止する施設を決定する」とされていた。

　同計画は今年３月に改定版が公開されており、町民温水プールについては「プール廃止だけでなく財政負担の少ない新たな施設への転用も併せて検討」の方向性が示されていた。

　しかし、２月17日に町民温水プール１階フロアの天井が崩落。修繕するには多額の費用負担や工事期間が見込まれることから、二宮町はホームページなどで「現時点では温水プールの再開は非常に難しい状況」と説明し、休館が続いていた。

　プールとしての利用は廃止するが、建物を別の使い方で活用する用途転用については、今後検討していくという。

年間パスポート返金の予算計上

　町民温水プールを巡っては、今議会で年間パスポート利用者への返金対応のため、一般会計補正予算として１０４万８０００円を計上し、可決されている。

　16年から休止中の袖が浦プールは、現施設のまま再開することが困難な上、駐車場がないことや道路が狭いことなどから、引き続き休止。

　夏季限定で営業している山西プールは例年通り７月１日〜８月31日まで営業する。午前９時〜午後５時。大人２百円。子ども百円。