NPO法人大磯ガイド協会の会長に6月1日に就任した 杉本 純子さん 大磯町大磯在住 76歳
大磯の深み伝えたい
○…大磯町にある歴史的文化財や自然環境についてガイドするNPO法人大磯ガイド協会の旗振り役を任された。2025年度には明治記念大磯邸園の全面開園も控え、「75人の多才なメンバーとともに、たくさんの方に大磯の魅力を伝えたい」と意気込む。
○…「大磯で生まれ育ち、大磯愛にあふれています」とにっこり。幼い頃の記憶の中には、海水浴客でごった返す路地の様子や、祖母が伊藤博文のことを「町民にも気さくで親しみやすい人だった」と話してくれた思い出が残っている。「伊藤博文邸跡や旧島崎藤村邸、旧吉田茂邸があることは知っていても、なぜ大磯だったのかは知らなかった。ガイド協会に入って、深い人間関係があると知りました」と話す。
○…平塚で小学校教諭を務め、新採用教員の指導などを経て63歳で退職。ちょうどその時期にガイド協会の会員募集の知らせを見つけ、「やってみたい」と飛び込んだ。長年の教員生活で培われたよく通る大きな声はガイドの活動でも役に立っている。「頭も使うし、大きな声を出して、よく歩く。お客様が驚いたり、喜んでくれたりするのがうれしい。活動を通して元気をもらえるので、自分のためにもなっています」
○…2000年に大磯ガイドボランティア協会として発足し、12年にはNPO法人化。「大磯ガイド協会」へと名称は変わったものの、これまで実施してきた各ツアーの膨大な資料は、協会の財産として今も大切に保管され、メンバーたちに脈々と受け継がれている。「やってもやってもやりきれないほど、大磯の歴史は深い。頼りになる仲間と一緒に活動を続けていきたい」と生まれ育った町の魅力を広めていく。