大磯町高麗で作られた「高麗(こま)キムチ」が4月21日(日)に開催される大磯市で販売される。2年程前に、大磯の特産品を作ろうと企画されたもので、同事業のリーダーの片野哲生さんは「大磯と縁のあった埼玉県日高市の方にキムチ作りを教わり、商品化しました。甘味があるのが高麗キムチの特徴」と話す。
ゆかりは県外にも
大磯の特産品として、韓国の発酵食品「キムチ」を作ることになったきっかけは「高麗」の地名に由来する。
668年、当時朝鮮半島北部にあった高句麗の滅亡と共に難を逃れてきた人々が、高麗王若光に率いられ、船で大磯に上陸。未開拓地だった化粧坂周辺で耕作を行い、高句麗の技術や文化を広めていったことから、「高麗」という地名がついたと伝わっている。
その後、高麗の人々は、大和朝廷の任命により武蔵国(現埼玉県日高市周辺)に集められ、現在の千葉や茨城などに住んでいた渡来人たちと共に高麗郡を創設。郡の長官に選ばれたのは、高麗王若光だった。
地名や若光の縁から、「高麗キムチ」の製造者である「おおいそ地域振興株式会社」のメンバーは、日高市を訪問。若光を祭る高麗神社の宮司に関係者を紹介してもらいキムチ作りを教わった。
片野さんは「本場のキムチは酸味が強いが、私たちが作る高麗キムチは浅漬けで甘味がある。日高市の高麗で手ほどきを受けたものの、大磯オリジナルの味になっています。指導していただいたみなさんにも食べてもらい、おいしいとお墨付きをもらった」と笑顔を見せる。
販売店も募集
パッケージには、高麗地区の歴史や文化を昨年10月から発信している紙媒体「こまねこPress」のキャラクター・コマネちゃんを採用。デザインは町内在住のイラストレーターのたかしまてつをさんが手掛け、韓国の伝統衣装や模様をモチーフにしたものとなっている。
片野さんによると、高麗キムチはタレが多めで、キムチ鍋にしたり、豚肉を漬け込んだり、からあげの下味にしたりとアレンジ豊富。「最後の一滴まで楽しんでもらいたい。販売店も募集中」と自信作に目を細めた。
高麗キムチは300g、税込500円。手作りのため数に限りがあり、なくなり次第終了。
(問)大磯町商工会【電話】0463・61・0871
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