大磯中学校 谷松君 角界へ 四股名は「湘南乃海」
大磯中学校3年生の谷松将人君がこの春から大相撲の世界に挑戦する。3月の卒業式を前に、既に入門を決めた高田川部屋での生活を始めており「十両になるまでは大磯に戻らない」と人生の新たな一歩に気合を入れる。
小学生から野球を続けていたが、相撲の経験はないという谷松君。身長193cm、体重140kgと体格に恵まれていたことから周囲に「相撲をやってみたら」と勧められていた。だが、「力士というと『太っている』印象が強くて、最初はあまり良いイメージはもっていなかった」という。
そんな谷松君の転機となったのは、ドラマ「千代の富士物語」のビデオだった。「筋肉質の千代の富士が活躍する姿を見て、印象がガラッと変わった。彼の根性に感動した」と、相撲の世界に惹かれ、様々な相撲部屋を覗いた。
「8つ以上の部屋から『うちに来ないか』と声をかけてもらった」というが、選んだのは相撲界一練習が厳しいことで知られる高田川部屋だった。野球では強打者として活躍し腕力に自信はあるものの、「おじいちゃんやおばあちゃんに大切に育ててもらった分、メンタルの弱さがある」と自己分析。「自分は相撲経験もないし、根性を鍛えたかった。親方は現役時代に金星が多かった人なので、自分も根性を見習いたい」と前を見据える。
高田川部屋で練習の日々を過ごす谷松君は、同級生とともに卒業式を迎えることができないため、大磯中学校で2月18日にお別れ会が行われた。
友人たちからの激励やプレゼントを受け取った谷松君は「とても厳しい世界ですが、『やるしかない』と思っています。自分の体の大きさを活かせる大相撲でヒーローになって帰ってきます」と決意を語った。
|
|
|
|
|
|