中井町長選 杉山氏が接戦制す 4年で100%公約達成目指す
任期満了に伴う中井町長選挙が11月9日に実施され、元町議会議長の杉山祐一氏(60)が元町議の曽我功氏(62)を退けて初当選した。得票数は杉山氏2769票、曽我氏2245票で、500票余りの僅差となった。
開票所となった中井町農村環境改善センターでは、午後9時の時報とともに開票作業を開始。杉山・曽我両氏の自宅兼事務所には続々と支持者らが駆け付け、9時40分と10時に届けられた開票中間発表を固唾を飲んで見守り、朗報を待ち構えた。
「対話をすれば影響はない」
10時15分に当確の報が舞い込むと、杉山陣営は詰めかけた支持者の歓声で沸いた。安堵の表情を浮かべた杉山氏は「確実に実行できるプランを掲げた結果。政策だけでなく、皆さんの後援の賜物です」と挨拶、大きな拍手を浴びた。
保守新人の一騎打ちとなった今回の選挙戦。町を二分する争いを500票余りの差で制した杉山氏。「知名度は(前回立候補した)相手方にあった。出足が遅れてまずいかなと思っていたが、支持者の努力の結果だと思う」と振り返り、「今後の議会運営も対話をすれば影響はない」と語った。
前町長の後継指名を受けて出馬した杉山氏は「前町政の継承、発展で進めていく。公約の半分を2〜3年で達成し、4年で100%を目指す」と町政運営の指針を述べた。各団体代表者や男女、年齢様々な町民でまちづくりを議論するとして公約に掲げた「町民会議」の創設については「今年度中に1回目の顔合わせをしたい」と言及。また、事業仕分けも視野に入れた財源確保にも力を入れたいとしていた。
「支援に応えきれなかったことがつらい」
一方、敗戦の報が入った曽我氏の陣営には、一瞬にして沈痛な空気が流れた。 支持者の輪からすすり泣きも聞こえる中、挨拶に立った曽我氏は「中井町を変えたいと訴えてきたが、通じなかった。皆さんの支援に応えきれなかったことがつらい。今後もまちづくりには関わっていきたいが、できるだけしこりを残さないようお願いしたい」と、涙をこらえながら語った。
確定投票率は64・49%(男63・08%・女65・89%)で、前回選挙より約3ポイント低下した。
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