二宮町長選 村田氏 現職退ける 初の女性町長誕生へ
任期満了に伴う二宮町長選挙の投開票が11月16日に行われ、元神奈川県議で新人の村田邦子氏(57)が現職の坂本孝也氏(70)と新人の脇正文氏(58)を打ち破り、初当選した。同町で女性町長が誕生するのは初めて。
2期8年間にわたる坂本町政の是非が問われた今回の町長選。町民の判断は、新たな行政手腕に期待する声の方が上回った。
開票所となった二宮小学校体育館では、午後8時50分から開票作業がスタート。立会人らの確認作業を経た投票用紙の束が続々と積み上げられていった。
各陣営では午後10時に発表される第1回目の中間開票速報を今か今かと待ち構える支持者らの姿が見られた。
坂本氏の陣営では、村田氏と同数の3400票との正式発表にため息が漏れる。しかし、非公式に伝えられた「村田氏優勢」との情報に、「まさか、何かの間違いでは」といった空気に包まれた。
「二宮を明るく元気な町に」
午後10時30分。村田氏の陣営に当選確実の一報が入ると、選挙事務所は歓喜の声で沸きかえった。朗報を聞いた村田氏は涙ぐみながら集まった支持者と抱き合い、当選を喜び合った。村田氏は「期待を頂いた重みを感じている。今の二宮町は人口減少が進み、元気がない。皆さんの声に耳を傾け、明るく元気な町にしていきたい」と、今後の抱負を語った。
さらに、新町長としての政策については「町長の退職金は廃止する方向で調整したい。二宮町は子育てしやすい町ということを前面に押し出し、定住政策を行っていく。東大果樹園と小児病院跡地については、できる範囲で町民に自由に使ってもらえるようにしていきたい」と話した。
「交代しなさいが町民の声」
一方、敗れた坂本氏は地元メディアのインタビューに答え、「ちょっと残念。あんたも交代しなさいというのが町民の声。私も、もう年だから」と、サバサバと敗戦の弁を述べた。
投票率は60・79%(男59・15%、女62・30%)で、前々回の選挙より0・57ポイント低下した(前回は無投票)。
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