任期満了に伴う大磯町の町長選挙が11月30日に行われ、現職の中崎久雄氏(72)が新人の曽根田眞二氏(66)を退けて2期目再選を果たした。投票率は46・07%(男45・98%、女46・16%)で、前回より6ポイント余り低下した。
1998年から4期連続で現職が新人に敗れていたことから、4年ごとにトップの顔が入れ替わる「オリンピック町政」と揶揄されていた大磯町。今選挙ではこの不名誉な呼び名を払しょくし、継続性のある町政が実現できるかに関心が集まっていた。
選挙戦で中崎氏は、健康・医療・福祉・観光・教育・子育て面などでの政策実現に引き続き取り組みたいと訴え、1期4年間の実績を武器に、町民との対話も重ねてきた。
曽根田氏は「人口減少と高齢化が進む中で、観光日本一を目指すことが果たして必要なのか」と、現町政を批判。中学校給食の実施・無償化、ワークシェア活用による正規町職員の採用抑制などを掲げて選挙戦に臨んだが及ばなかった。
「ある意味、批判ももらった」
非公式な情報として、中崎氏の選挙事務所に当確の一報が入ったのは午後9時25分。町選挙管理委員会から発表された中間の開票速報は中崎氏5100票、曽根田氏3850票だったが、その時点で事務所内にほっとした空気が流れる。
9時45分に当選の知らせが入ったと同時に、新宅文雄後援会長が自宅で待機していた中崎氏へ連絡。その間、地元県会議員や周辺自治体の首長、支持者らが続々と駆け付けた。ほどなく、中崎氏が事務所に到着。大きな拍手で迎えられた。
中崎氏は、新宅後援会長があいさつの中で「準備が遅れた新人候補へ予想以上に票が流れた。町長に申し訳ない」と話したことを受け、「ある意味批判ももらったが、4期続いたオリンピック町政に心あるピリオドを打っていただいた」と支持者らの労をねぎらい、感謝の弁を述べた。さらに「票の重みを感じている。子どもたちにこの町を託すため、身の引き締まる思いがある」と、当選の喜びを語るとともに、2期目の船出に向けて決意を語った。
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