7月に見ごろを迎えた「ネオワイズ彗星」が、22日に中井町上空でも観測された。湘南地区を中心に活動する「湘南天文同好会」に所属する長沢正巳さん(64)=秦野市在住=が、同町境地区で撮影に成功し、夜空に尾を引く幻想的な姿を写真に収めた。
ネオワイズ彗星は、今年3月に米国航空宇宙局(NASA)の赤外線探査衛星が発見した新彗星。7月4日に太陽に最も接近して彗星活動のピークを迎え、明るく、条件によっては肉眼でも観測できる彗星として天文ファン以外からも注目を集めていた。
めげずに挑戦
友人の影響で小学2年生から天体観測を始めたという長沢さんは、これまでも2015年の小惑星探査機「はやぶさII」の地球スイング・バイの光跡や、17年のH2Aロケット32号機の打ち上げに伴う夜光雲など難易度の高い撮影に成功してきた。
今回は、観測の妨げとなる市街地の光害を避けて中井町の境地区へ出張。7月に入ってからチャンスを狙って夜空へカメラを向け続けてきたが、梅雨でなかなか撮影に適した条件が揃わなかった。初めて静止画での撮影に成功した22日は天気予報では雨となっていたが、天候が回復したため急きょ観測を決行。彗星の光度が3・9等級と肉眼で確認が難しかったため、双眼鏡で位置を特定して撮影を試みたという。
長沢さんは「次にネオワイズ彗星が見えるのは5000年以上先。あきらめずに行動したことで、貴重な彗星の雄姿を記録に残すことができて、とても嬉しい」と喜びを語り、「次は、今年12月に地球近傍を通過するはやぶさIIの光跡を捉えたい」と新たな目標を見据えている。
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