日本中が記録的な猛暑に見舞われた今夏、大磯・二宮・中井町で8月23日までに熱中症で救急搬送された人の数は30人にのぼり、いずれも昨年同時期の数を上回った。各消防本部では引き続き対策を呼びかけている。
大磯町消防本部によれば今夏、日中の最高気温が30度以上の「真夏日」は17日間、35度以上の「猛暑日」は2日間あり、中井町を管轄する小田原市消防本部の観測では真夏日が25日間、猛暑日が6日間あった。熱中症による救急搬送者数は大磯町で9人(前年は7人)、二宮町は13人(同7人)、中井町は8人(同5人)と、いずれも増加した。このうち中井町は半数、二宮町は全体の77%を高齢者が占めていた。いずれも死者や重傷者は出ていないが「高齢者は気温の上昇に鈍く、のどの渇きを感じにくいなど体温調節機能の低下が特徴として見られる。積極的なエアコンの使用、こまめな水分補給をして熱中症予防を心がけてもらいたい」(二宮町消防)と特に注意が必要だという。
また「新型コロナウイルス感染症対策でマスクを着用している時間が多くなるが、マスクをしていると汗の蒸発が妨げられて体温調節ができず、脱水などを起こしやすくなる」(大磯町消防)など、「特別な夏」ならではの問題も出てきている。
体調の変化に用心
熱中症は、めまいや顔のほてり、大量の発汗やこむらがえりなどが初期症状としてみられ、重度になると意識を失うこともある。今夏に救急搬送に至ったものには、屋外での作業中や作業後に発症したものだけでなく、入浴中や入浴後、昼寝中などに脱力感や吐き気を感じて倒れたケースもあった。小田原市消防本部では「依然として気温が高い日が続いているので、『受け答えが急におかしくなった』『けいれんを起こしている』など普段と違う症状があったら、迷わず119番通報をしてほしい」と話している。
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