二宮町の小中学校でオンライン学習が進められている。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、午前授業で始まった2学期。二宮中学校では高校受験を控えた3年生を対象に9月13日から21日までの放課後、オンライン授業を実施した。主要5教科で20分授業を1日2コマ。生徒の端末に黒板と教諭を映したり、教諭が作成した問題演習の解説付きスライド動画などを流したりした。
国語のオンライン授業は魯迅の小説『故郷』。登場人物の相関図を作り、物語を整理することを目標にした。久保田一輝教諭は、登場人物の写真や絵を次々と見せてその人物になりきり、声色も変えて関係性を説明。3年生は端末を操作して矢印の表示や色分けなどで工夫を凝らし、それぞれ相関図を描いた。
デジタル教科書を用いた英語では、4人のキャラクターが翻訳ソフトについて考えを述べている英文が映し出された。授業を担当する加藤健太郎教諭の説明や指示はすべて英語だ。生徒は単語の意味を確認し、ネイティブの音声に続いて発音練習。英文を日本語で要約して共有シートに記入する課題に取り組んだ。
教員がチームワーク
教室には授業をする教員だけでなく、他の教員たちもいて配信動画を視聴。生徒が支障なくビデオ会議アプリでつながっているか、課題作業や意見の共有ができているかをサポートした。授業の動画録画も行い、後日限定公開。リアルタイムで参加できなかった生徒や復習したい生徒が学べるようにしている。
「オンライン授業も生徒が意欲を持って面白いと思えるようにしたい」。今年春まで約1年間、大学生としてオンライン講義を受けていた久保田教諭はそう話す。
同校では各教科で対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド授業を検証。感染の不安からオンライン授業を求める家庭の生徒には可能な教科や帰りの会をオンラインでつないだ。不登校の生徒がオンライン授業に参加したこともあるという。「各家庭でオンライン学習ができる環境を整えてもらい、保護者の協力もあって始めることができた」と加藤教諭。
二宮西中学校でも帰りの会や課題を配信するなど、学習にオンラインを活用している。
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