地場産の果物や野菜のピューレを使ったパンの販売が、7月13日から大磯町役場内の福祉ショップ「あおばと」で始まった。農業・福祉・大学・行政の協働事業で生まれた商品で、大学生が考案し、大磯町内の障害福祉サービス事業所が製造している。町では学生の社会参画や農家・障がい者の所得向上など地域社会の活性化に期待を寄せている。
大磯町では持続可能な開発目標(SDGs)の理念に基づき、官民相互のノウハウなどを生かした協働の取り組みを進めている。地場産品を生かしたパンづくりも、その一環。町と包括協定を結んでいる産業能率大学のソーシャルビジネスの授業で学生が考案した地域振興策を、農福学官が連携して実現した。地域の農家が生産した農作物をJA湘南が買い上げてピューレにし、日頃からパンや焼き菓子などを作る社会福祉法人素心会と社会福祉法人おおいそ福祉会の障がい者就労支援施設がピューレを使った新作パンを製造、町役場で平日午後0時15分から1時15分まで開店している福祉ショップ「あおばと」が当面の試行販売の場となった。
障がい者の社会参加に
新作パンは「湘南ゴールドクリームパン」や「湘南いちごクリームパン」、「湘南スイートポテトパイ」、「かぼちゃのAnne」、生地に湘南ゴールドを練り込んで焼き上げた「湘南ロール」の5種類。おおいそ福祉会「かたつむりの家」の末村光介施設長は「売れ行きは好調で、作り手の励みになっている。4者連携の一員として地域活性化に貢献できていることを施設利用者にも伝えていきたい」と喜ぶ。町福祉課では「実施中の購入者アンケートなども参考にしながら販路の拡大や特産品化なども視野に、4者で試行錯誤を重ねて今後につなげていきたい。地域活性と共に障がい者の社会貢献・参画の機会を広げていければ」と話した。
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