二宮町民俗芸能保存会連絡協議会の会長を務める 小林 貴利さん 二宮町山西在住 58歳
子も大人も繋ぐ地域の輪
○…二宮町民俗芸能保存会連絡協議会の会長を昨年から務める。コロナ禍の影響で祭りやイベントが中止となり、活動の醍醐味である発表の場が失われていた。10月23日に3年ぶりに開催する民俗芸能のつどいは、「例年より規模を縮小しての開催だが、久々の披露を前に気合が入っている」と意気込む。
○…二宮町富士見が丘出身の生粋の二宮人。16年前、釜野地区のこども会に加入したことを機に、地区のボランティア団体の釜野平成會や小中学校のPTA会長を歴任し、今年から観光協会の理事なども務める。「一度頼まれたら、断れない性格でね」と笑いながら、「様々な活動から地域の輪が広がっていくのがうれしい。地域活動で私生活より忙しいかも」と意気揚々と話す。民俗芸能との繋がりが生まれたのは、長男が小学生の頃にお囃子を始めたことだった。「4人子どもがいて、みんな太鼓をやっていた。会長とは言っていますが、太鼓は子どもより後に始めたんです」と頭をかく。
○…地域への思いを尋ねると、父親の地域参加を呼びかけられたらと話す。「地域活動への参加は母親のイメージが強いけど、家の外で活躍する親を見て、子どもたちも心を開いてくれるようになると思う」と自身の経験を通して語る。
○…先日、川勾神社の例大祭に行き「お祭りのある日々が帰ってきたな」と感動。民俗芸能保存会はコロナ前、国道沿いで箱根駅伝を走る選手たちへ応援演奏もしていた。「誰かの励みになる演奏っていいよね」と、来年の再開を期待する。「民俗芸能と聞くと暑苦しさを感じる人もいるかもしれないけれど、地域との交流が生まれる貴重な体験の場だと思う。やりたいと思っている人の声を拾っていきたい」