大磯町の特産品として生産者らが普及に取り組んでいるマコモタケの収穫が、例年より2週間遅い10月4日から始まり、今最盛期を迎えている。西小磯でマコモタケを栽培する西方安雄さんは「猛暑が続いたせいで、マコモタケの生育に欠かせない黒穂菌が活動できる気温になかなかならなかった。霜が降りる前に収穫を終えたい」と話す。
マコモタケはイネ科の多年草。高さ約2メートルに株が成長し、黒穂菌が作用することで肥大化した茎の根本の白い部分が食用になる。
根元に鎌を入れると、切り口から水がぽたぽたと滴るほどの瑞々しさ。味は淡白でほのかな甘味があり、シャキシャキとした食感が特徴だ。西方さんの息子で4代目の雄策さんは、「油との相性がいいので、炒めても、天ぷらなどにしてもおいしい」と話す。
大磯町内では休耕田や耕作放棄地の活用を図るため、町が2013年にマコモタケの試験栽培を始めた。翌年から農家が本格的な栽培に乗り出し、大磯の土地に適した品種や育成方法を研究。20年には「大磯マコモ」として「かながわブランド」にも登録された。西方さんは「大磯マコモ研究会」の代表として、3人の生産者らと普及活動に取り組んでいる。
10年ほど前に役場職員に声をかけられ、マコモタケ栽培をスタートさせた西方さん。現在、約20アールの畑でマコモタケを栽培。収量は例年並みの8000本を見込んでいる。
マコモタケは11月中旬まで、大磯駅前の地場屋ほっこりや、平塚市寺田縄のあさつゆ広場に並ぶという。にしかた農園ではネット販売も実施中。
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