さと通信No.15 県政報告 葛川や県立高校の津波対策を問う 神奈川県議会議員 吉川さとし
神奈川県議会の令和6年第1回定例会の一般質問に2月26日、初登壇しました。後編では二宮町内の葛川整備、県営水道と隣接する市町との災害連携、県立高校の津波対策について報告します。
葛川の整備について
二宮から大磯を流れ、地域の貴重な水辺空間として親しまれている「葛川」ですが、平成25年4月の豪雨では二宮町ラディアン周辺の家屋や店舗15棟が浸水し、大雨の際の浸水や溢水などの被害が懸念されています。神奈川県では令和5年に水防災戦略を策定し、河口から順次、川幅を広げるなどの整備を行っていますが、以前の豪雨で浸水したラディアン周辺には至っていません。そこで、県土整備局長に今後の整備について見解を問いました。
県土整備局長からは、葛川河口から国道1号まで整備が完了しているものの、葛川にかかるJR橋梁部の整備には多額な費用と時間がかかるためまずは過去に浸水した箇所を中心とした約700m区間を橋梁部より先行して暫定整備を検討しているとの答弁がありました。工事着手に向け、来年度には住民説明を行っていくとのことです。
災害時の水道連携は
県では、災害等により断水が生じた際に早期回復できるよう、県営水道と隣接する市町運営の水道が相互に水道水を融通できる「緊急連絡管」を設置しています。しかし緊急連絡管は平時にはバルブが閉められ、保守点検こそされているものの災害時を想定した通水訓練は行われていません。そこで今後の市町との連携について問いました。
企業庁長からは、県営水道と給水区域が隣接する8市町を結ぶ緊急連絡管全14カ所において、今後は県と市町、地域住民が合同で行う通水訓練の実施に向け、各地域と具体的な調整を進めるとの答弁がありました。
県立高校の津波対策は
県が平成27年に公表した津波想定図の区域内に14の県立高校があり、大磯高校を含む2校が津波災害警戒区域に該当しています。大磯高校は既に耐震工事は完了しているものの、令和3年に国が出した津波浸水基準を満たしておらず、大磯町は津波避難ビルを解除しています。今後、このような県立高校は津波浸水基準を満たす施設とすべきではないか、教育長に所見を問いました。
教育長からは、現時点で建て替えの計画はないが、将来的に大磯高校を現在地で建替える際には津波避難ビルの視点からもしっかりと検討するほか、引き続き、避難訓練等のソフト対策を行うとの答弁がありました。
吉川 諭
satoshi1982yoshikawa@gmail.com
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