第21代二宮町消防団長に就任した 勝部 修二さん 二宮町山西在住 54歳
まちの安全 団員と共に
○…第21代二宮町消防団長に就任した。先輩が繰り返し言っていた「やってみたい消防団 やってよかった消防団」の言葉を胸に、「風通しよく、団員たちの『こういうことをしてみたい』という声を取り入れたい。みんなにやってよかったと思ってもらえるように」とほほ笑む。現在、団員75人のほか、昨年スタートしたOBたちによる現役団員のサポート制度「機能別消防団」の10人も心強い存在だ。
○…生まれも育ちも二宮。電気工事業「はが電気」を経営し、自ら現場に出るかたわら、「走るよりいじるのが好き」とカワサキ製のバイクを眺めるのが息抜き。第1分団に入団したのが2001年。「当時の分団長や地区長さんに声をかけられたのがきっかけ。実は何回か断ったんですが、熱意を感じてやってみようと思った」と振り返る。「そんな自分が団長だなんて。まさに『やってよかった』と思っているところ」と笑う。
○…2011年の東日本大震災発生時は分団長を務めていた。相模湾にも津波注意報が出され、午後3時過ぎには伊勢原の現場から急いで自宅に向かったが、停電の影響で大渋滞。「二宮についたのが確か夜の7時くらい」。5人で1隊を組むことになっているが人員が集まらず、被害の全容が明らかになっていない中、出動できないもどかしさも。「他分団と連携し、人が揃っているところから借りるなどして乗り切った。やはり協力し合うことが大切。いい経験だった」と、今も胸に残っている。
○…災害が多様化する中、団員には「どんなに急いでいても、必ず家族に顔を見せ、了承を得てから現場に来てほしい」と繰り返し伝えている。「消防団活動には家族の理解が不可欠。安心して暮らせる町を守りたい」