体感した地域力の重要性 中高生27人が被災地訪問
小田原市青少年育成推進員協議会主催の「東日本大震災スタディツアー」が7月25日から27日まで実施された。地域の将来を担う若者に被災地で見聞を広めてもらう企画で、参加した市内の中高生27人を同行取材した。
宮城県松島町では遊覧船で松島湾を見学。湾内に浮かぶ津波でえぐられた島々に、讓原楓君(城北工高1年)は「人間では対応しきれないパワー」と脅威を実感した。また、島々が防波堤となり被害拡大を妨げた説明を受けると、「自然の力に勝てるのは、自然でしかないのか」と感慨深げだった。
このほか、南三陸町防災対策庁舎や大川小学校を見学。今なお残る生々しい津波の傷跡に、生徒らは言葉を失い、静かに手を合わせた。
被災者に学ぶ地域力
報道で伝えられない被災地の現状を肌身で感じてもらおうと、被災者との交流の機会が多く組み込まれたのも今回のツアーの特徴。
気仙沼市では、気仙沼復興協会のメンバーと面会。多くの人が犠牲になった現場で当時の様子を聞いた。また、避難所生活でトラブルが起きるのは地域関係が希薄な場合が多いとの話に、その後の座談会では「普段から地域行事に参加すべき」「まずは登下校中のあいさつを」との意見があがった。
同世代の被災者との出会いもあった。現地の人に元気を届けようと気仙沼の復興商店街で「えっさホイおどり」を披露すると、中高生のご当地アイドル『SCK GIRLS』が飛び入り参加。子ども達の笑顔を取り戻そうと活動していると聞き、刺激を受けた様子だった。また、商店街を立ち上げた坂本正人さんには、震災後の混乱状態では近隣同士のつながりが重要になるとの説明を受けた。
経験を地元で活かす
出会った多くの被災者が災害復興のキーワードにあげていた「地域コミュニティ」。小野田宗一郎君(西湘高1年)は「住民のつながりで被害の度合いも変わる」、北村太一君(橘中3年)は「自分の地域は絆が強い。これを市内全域に広げたい」と重要性を実感したようだ。
一方、3日間寝食をともにし、他校の生徒や世話役の実行委員とも親しくなれたという古田美風さん(城山中2年)は、「今後も縁は続く。これも1つの地域コミュニティの形かな」と感じた。実行委員の奥津雅次さんも、「事前準備から何度も顔を合わせ、大人も子どもも何でも言い合える間柄になった。こうした関係がいざという時の力になるのだろう」と振り返った。
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