介護福祉事業を手掛ける(株)エイチ・エス・エー(本社扇町・田中勉代表)が、他薦により「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞で厚生労働大臣賞を受賞することがわかった。
「会社とは社員や家族の幸福を得られてこそ、顧客や株主に喜びを提供できる」。そんな観点で選んだ会社を紹介した同名の書籍がもとになって2010年に始まった制度も、今回で6回目。応募資格には、「人員整理を目的とした解雇や退職勧奨をしていない」「障がい者雇用率は法定雇用率以上である」「黒字経営である」など5項目が定められ、学識経験者らにより審査されている。
仕事に失敗はなし
サラリーマン時代、営業成績ばかり追う社風について「いつまでこの生活が続くのか」と部下に問われたことを機に社会学を学ぶようになったという田中代表。「働く人が将来を想像し、選択できる会社にしたい」と脱サラし、1999年に同社を設立した。
その経営スタイルはユニークで、「人間が効率よく暮らすには、作業分担した方が良い」という考えのもと、経営情報を全社員に公開。新規事業も現場の声を反映させたものが多く、決定に関しても全社員の賛同が必要など、能動的に働く仕組みが構築されている。
また、毎年7月には個々の社員が事業計画を作成。会議の運営、顧客サービスなどあらゆる業務を担うことで、全社員が経営者としての感覚も身に付ける。田中代表は「仕事をしていくうえで『失敗』というカテゴリーはいらないと思う。そこから何を学び、プラスにできるか。だからこそ会議の内容も活発なんです」と話していた。
授賞式は3月23日(水)に都内で開催される。
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