国内外に競技人口を抱えるスポーツチャンバラ(スポチャン)の「第42回世界選手権大会」が11月に都内で行われ、新玉小学校を拠点に活動する『おだわら新玉スポチャンクラブ』の3選手がメダルを獲得した。創設10年目を迎えた同クラブを取材した。
季節外れの寒さに見舞われた11月24日の夜7時。気温3度と底冷えする新玉小学校の体育館で、おだわら新玉スポチャンクラブの稽古が始まった。所属するメンバーは小学生から40代まで約40人。きびきびとした動作と気合の掛け声が清々しい。
スポチャンとはアクリル製の面を付け、軟らかく軽いエアーソフト剣で打ち合うスポーツ。実戦での斬りあいを想定したルールは剣道と異なり、相手の体のどの部分を叩いても一本としてカウントされるのが特徴。試合は長さ60cmの小太刀、100cmの長剣など剣の種類により部門はさまざまだ。
今大会には、世界30カ国から選手が出場。段級位ごとに競技が行われ、基本動作を審査する部門(5〜6級の部)で立木政充君(東富水小6年)が3位、盾も使う盾小太刀(3〜4級の部)で松田嵩大(しゅうと)君(橘中2年)が3位、さらに基本動作の団体戦で立木君、松田君、松田実来さん(山北高1年)のチームが準優勝を収めた。世界最高峰に位置する大会での快挙に、立木君は「ちょっとしたつま先の向きや足幅などにこだわった」とうれしそうだ。
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市内のスポチャンクラブは2チーム。稽古は週1回行われ、いずれもインストラクターが無償で指導にあたる。道着はなく服装は自由。ルールは単純明快で、剣と面があれば始められる気軽さも手伝って、国内の競技人口は幼稚園児から高齢者まで約38万人と増加傾向。ロシアやイタリアなど海外でも人気が高まるが、小田原では横ばいで推移している。
インストラクターの林悦司さんは、「護身道として発祥したので、攻撃より逃げる動作が大切。日常生活で身を守るのにも役立つ。闘争本能がくすぐられ、一度体験すれば子どもも大人もはまりますよ」。同じく井上孝男さんは、「礼儀はもちろん、相手の痛みも理解できるようになる。今の時代に大切」と魅力を話す。
同クラブへの問合せは井上さん【携帯電話】080・3558・3822。
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