矢作小学校の図書館で大切に保管されている「ふるさと歴史カルタ」。小田原の歴史を綴った手作りのカルタで、1999年から2002年にかけて「和気の会」が制作したものだ。
和気の会は99年3月に、当時小田原市が60歳以上を対象に開講していたおだわらシルバー大学のふるさと探究学科を卒業した約20人でつくられた。「小田原市史」などから史実に基づいた読み札を考え、文字は書が得意な人が担当。絵札は現地で撮影した写真や、広報おだわらの写真を参考に、4人が制作した。
市内飯田岡の堀田義宣さん(83)は、50枚中42枚を描いた。水彩色鉛筆のやわらかい風合いが印象的だが、絵を描くのは初めてのことだったという。堀田さんは解説書も担当。解説書には資料の出典先なども事細かく記されている。
完成後、06年度まではメンバーが市内の小学校や放課後児童クラブ、老人会などへ出向き、カルタ遊びの活動を行っていたが、高齢化のため09年1月に、一番多く出向いた矢作小学校に2セット寄贈した。現在図書ボランティアの会長を務める島田美千代さんは「絵もすごくきれいで、地域の歴史を改めて知ることができます」と、年に1回カルタ会を開催。堀田さんは「大事にしていただき、感激です。小田原の歴史を子どもたちに遊びながら知ってもらえたら」と話している。
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