国府津中学校陸上部の女子駅伝チームが、11月4日に横浜八景島・海の公園で開催された第32回神奈川県中学校女子駅伝大会で、小田原勢過去最高の準優勝を果たした。12月3日(日)に群馬県前橋市で行われる第26回関東中学校駅伝競走大会に出場する。
駅伝チームは1年生の大沼摘久実(つぐみ)さん、伊東美結(みゆう)さん、阿部祐奈(ゆな)さん、2年生の小川凜さん、吉田真菜さん、八ヶ代真央さん、加古麻紘(まひろ)さんの7人。出場59校に対し、1、2年生のみで大会に挑んだ。
1区、大沼さんはトップと15秒差、9位で2区の伊東さんへ襷を渡した。「走る前はすごく緊張したけれど、みんなが励ましてくれた」と振り返る。伊東さんは区間賞の快走で2位につけ、トップと2秒差まで詰めた。「ラストで負けてしまった」と悔しそうな伊東さんだが、「白いユニフォームが2位で入ってきてびっくりした」と、3区の小川さん。順位を維持し、4区の吉田さんへ「頼んだ!」と襷をつないだ。
「まだ早い!」の声
吉田さんは昨年優勝校の井田中(川崎市中原区)を追い上げ、区間賞でトップに。早々に前を走る井田中の選手を抜こうとしたところ、沿道から「まだ早い!」の声が。指示をとばしたのは、小学校時代からメンバーを指導してきた和泉克介さん(72)=関連記事に人物風土記。和泉さんのアドバイス通り吉田さんは最後600mでかわし、そのまま一気に駆け抜けた。アンカーを務めた阿部さんは区間賞のはるひ野中(川崎市麻生区)が迫る中、11秒差で逃げ切った。「後ろが迫ってきていることはわかっていたが、何とか逃げ切れて良かった」と話す。
雨の日もトンネルで練習
小学生のころから頭角を現していた7人。数々の大会で優勝、準優勝の経験をもち、大会新記録も続出のメンバー。放課後指導にあたっているのは、子どもたちから「じいちゃん」と呼ばれている和泉さんだ。
10月は雨が多かったため、小田原アリーナや松田町のトンネルの中で練習。直前3週間は1日も休まなかった。陸上部顧問の原明宏教諭は「100年に一度の奇跡の世代。すべて和泉さんのサポートのおかげ」と話す。「来年は絶対に優勝して全国へ行きたい。関東では井田中に勝って3位以内に入りたい」と、4区・吉田さんは目標を見据えた。
S&B杯で堀内君、椎野さん優勝
和泉さんが指導する堀内馨祥(けいしょう)君(国府津小6年)と椎野莉子(りこ)さん(東富水小6年)が、11月23日に平塚市で行われたS&B杯ちびっ子健康マラソン大会6年生の部(3000m)で優勝した。
男子の部は232人が走る中、序盤から堀内君を含めた3人の戦いとなった。「トップについていくのが得意」な堀内君は残り400mで一気に抜け出し、2位と10秒以上の差をつけて10分32秒でゴールした。「練習していたから優勝できてうれしい」と堀内君。和泉さんは「今年の春ごろから急に強くなってきた。努力のたまもの」と激励した。
椎野さんは今年10月に行われた小田原市の6年生体育大会800mで、2分30秒1の大会新記録を出している。おだわらキッズマラソンは3年生から出場し4連覇。S&B杯は昨年、肺炎のため欠場したが、4年生の時にも優勝している。「初めて見たときから桁外れ。まさに、持って生まれたもの」と和泉さん。今回も135人中、最初からトップを独走し2位を100m以上離して堂々の優勝を果たした。女子は先にスタートした男子の間を駆け抜けていくため、タイムは実力より遅い11分06秒でのゴールとなった。
東富水ミニバスのキャプテンとしても活躍する椎野さん。幼いころから負けず嫌いで、結果に対しても決して満足しないという。目指すはジュニアオリンピック。「自分に厳しく、日々の練習を頑張ります」と力強く話した。
堀内君が所属する「国府津ランナーズ」と椎野さんが所属する「国府津スマイル」は、12月9日(土)に開催されるYEGベルマーレカップ2017小学生駅伝競走大会に出場する。男子が初優勝、女子は3連覇を狙う。
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