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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2018.02.24

県優良小規模企業者表彰を受けた(有)新玉製作所の社長を務める
田中 邦岳さん
成田在住 45歳

人生も仕事も楽しく

 ○…機械加工品の製造から精密機械の組立や梱包まで、自社で行う作業は一通り経験し5年前、3代目の社長に就任した。「自分も含め、従業員が楽しく働ける環境にしたい。つまらない職場だったら、ほとんどの人生がつまらないものになるじゃない」。取引先だけでなく、従業員も大切にできる会社を目指し、日々奮闘を続ける。

 〇…相洋高校を卒業後、SE系の専門学校へ入学。しかし病に倒れ、やむなく退学。家業の(有)新玉製作所に入社した。当時は「とにかく親の管轄内にいるのがイヤで」と、1年ほどで退社。新たな職を探し、工作機械の修理会社に転職した。31歳の時、先輩や友人の勧めもあり、新玉製作所に再入社することに。「一度離れたところに戻るには、相当な覚悟が必要だった」。祖父が約60年前に創業、父が受け継いできた町工場。昔は理由なくどうしても好きになれなかった。経営者となった今、「ものづくりが楽しくて仕方ない」。苦手だった父も素直に尊敬できる存在になった。「いつかは自分も、子どもたちが継ぎたくなる会社に成長させていきたい」

 〇…商工会議所のメンバーとお酒を酌み交わしながら未来について語りあうことも多い。「小田原の経営者はパワーがある。あぐらをかいていると置いていかれちゃう。皆、覚悟ができているよね。自分が恥ずかしく思えるくらい」。仲間に良い刺激を受けながら、時代の進化に対応できる動きができるよう、試行錯誤の毎日だ。「いつか自社のオリジナル製品もつくれたら」と夢はつきない。

 〇…小学5年生から年少まで4兄弟の父。休日は子どものサッカー応援か、家でのんびり過ごすのが定番。自身も高校までサッカー部だったが「体動かないよ」と練習に付き合うことはほとんどない。「オンとオフはきっちり分けたい。でも休日もつい仕事のことを考えちゃう。それじゃいけないと思って、とりあえず、寝てしまう」と笑った。

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