神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

「希望の光飛ばしたい」 螢田に蛍を育む会が繁殖事業

経済

公開:2018年6月16日

  • X
  • LINE
  • hatena
声をかけながら世話をする松谷会長
声をかけながら世話をする松谷会長

 「螢田にホタルを飛ばそう」―。6月になるとホタルが繁殖のために光を灯しながら川辺を飛ぶ小田原アリーナ脇の蛍川。「螢田に蛍を育む会」(松谷良峰会長)では、都市化により全国的に失われつつあるゲンジボタルの生息環境を守り、ホタルの光を復活させようと今年初めて人工繁殖の挑戦を始めた。

「字螢田」残る蓮正寺

 一般的に「螢田」の名称は、1952年開業の螢田駅の駅名が発端とされる。周辺にホタルが飛ぶ田園地帯が広がっていたことに由来するが、実はそれ以前に定められた蓮正寺370番地の字名としても螢田の名が残っていることがわかった。

 「かつてこの地域はホタルがいる田園地帯として知られていた。ホタルと人が共存するまちを復活させたい」。地元に住む松谷会長は97年、45人の会員とともに会を発足。小田原アリーナの開業に伴いごみのポイ捨てが増え、生活排水による川の汚染が問題になっていた蛍川の清掃活動や雑草の手入れ、さらにホタルは暗闇を好むため、アリーナの電灯を遮るヤマザクラなどの植樹を行ってきた。

 しかし、2001年の酒匂川堤防拡張工事の影響により、数は少ないながらも生息していたホタルが全滅。それ以降は清掃活動を続けながら、他地域から提供されたホタルを飛ばし、観賞会を企画してきた。

人工繁殖に挑戦

 同会は自生するホタルを復活させようと、昨年繁殖3カ年計画を策定。1年目は川岸の全長7メートルの土壌を整備して幼虫の蛹床(さなぎどこ)を作ったほか、エサとなるカワニナの数を増やすことにも成功。2年目の今年は、成虫を会員の自宅で飼育。産卵、ふ化させたのち、幼虫を放流する予定だ。

 松谷会長は「ホタルが飛ぶと心が安らぐ」と話す。暗闇を照らす柔らかい灯(ともしび)は、「まるで暗い気持ちに夢を与える希望の光のよう。20年の東京五輪の年にホタルがたくさん飛ぶようすをみんなに見せるのが夢」。

 21年間に及ぶ活動で、蛍川はごみも減りきれいな水を取り戻した。カワニナの生息数も増え、少しずつホタルの姿も戻ってきている。「ホタルと共存するまちを広めていきたい」と挑戦は続いていく。

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のローカルニュース最新6

投てき五種で日本新

投てき五種で日本新

曽我谷津の神保さん マスターズ陸上

11月21日

恒例旅行企画 今年も

さがみ信金

恒例旅行企画 今年も

年金受給者約400人が参加

11月18日

廃棄柑橘を宿泊プランに

湯の花プリンス

廃棄柑橘を宿泊プランに

はれやか農園とコラボ

11月16日

力合わせ海岸清掃

力合わせ海岸清掃

県法人会連合会

11月16日

県民スペシャルデー

名門程ヶ谷CC

県民スペシャルデー

1・2月対象日が特別料金

11月16日

クリニック併設 安心の住まい

クリニック併設 安心の住まい

16日・17日 試食付き見学会

11月16日

デイサービスお花端

【介護職員/正・パ】オープニングスタッフ追加募集

https://accommocare.jp/health-concierge-ohanabata/

<PR>

あっとほーむデスク

  • 11月16日0:00更新

  • 11月9日0:00更新

  • 11月2日0:00更新

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

  • 1/Fゆらぎ

    元セリエA記者・佐藤貴洋がFリーグ解析

    1/Fゆらぎ

    1/fゆらぎのような「五感に響く心地よさ」をFリーグで

    11月9日

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月21日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook