中国山東省の曲阜師範大学の大学院生・段奧曼(だんおくまん)さん(26)が、今年3月から半年間、留学生として市内南町の報徳博物館で学んでいる。小学生のころにジブリのアニメを観て日本語に興味を持った段さんは、現在日本の言語文学を専攻し、主に周作人と柳田國男を研究。留学を通し、小田原の偉人・二宮尊徳の報徳仕法にも関心を深めた。
特に、二宮尊徳の人間性に感銘を受けたという段さん。「荒地だけでなく自分の心のひらき方や、私利私欲に走るのではなく社会に貢献すればいずれ還元されるという考え方は、中国社会に役立てていけそうです」と話す。今後も引き続き研究していきたいと意欲的だ。
9月2日に帰国する段さんは、桜の季節の小田原を「この上なく喜ばしい」と振り返る。お堀端やまちなかに咲き誇る桜について「人と自然との調和を感じるのが日本らしさ。心静かにできる」と気に入った様子で声を弾ませた。
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