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かながわ西観光コンベンション・ビューロー 県西の魅力 束ねて力に 行政、企業ら協働で事業推進

社会

公開:2018年11月10日

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上:チームに分かれ意見交換をするメンバー(10月のミーティング)下:大井町の花菖蒲園の視察(5月)
上:チームに分かれ意見交換をするメンバー(10月のミーティング)下:大井町の花菖蒲園の視察(5月)

 県西2市8町の地域連携DMO「かながわ西観光コンベンション・ビューロー」(古川達高代表理事/以下KCV)。設立から2年が過ぎ、これまでの成果や現在の取り組みを取材した。

 DMOとは「観光地経営」の視点に立ち各種団体と協働しながら、地域経済の成長を戦略的に行う組織体のこと。

 KCVの会員数は現在61。行政が主体のDMOも多いなか、2市8町の行政や各観光協会、民間では旅行代理店や鉄道、ホテル等の観光関連や飲料メーカー、メディア、金融や大学ほか多種多様なメンバーが参加しているのが特徴だ。

 現在、事業目的のひとつとして取り組んでいるのが、2020年に向けた「広域観光周遊ルート・エリア」の形成。行政区分で縦割りになりがちな観光をエリア全体でとらえ、商品化や情報発信しようという狙いだ。

 今年その一歩として、2市8町それぞれを1日かけて巡る視察会を開始した。首長と面会し観光への取り組みや課題を聞き、地域の観光資源を実際に見学。小さなイベントや観光スポットも、エリアをまたいで横断的にとらえることで新たな可能性も見えるという。

 KCVのミーティングは毎月1回。地域への訪日外国人客数の国別集計等のデータやエリア内の観光情報などを共有し、その後「マーケティング」「企画」「広報」「販売」等のチームに分かれて企業や団体の垣根を越えて課題に取り組む。中嶋順専務理事は「団体や地域それぞれが持つ力を束ねることで、より大きな力になる」と期待を込める。

 ほかにもエリア全体のイベントや交通、トイレ、Wi―Fi整備、駐車場などの情報が一覧できる「観光台帳」、海外向けプロモーション用チラシの製作が進行中。来年には2市8町の観光情報をまとめた冊子「リンクトリップ」の発行や、オーストラリアの旅行博への出展も予定している。

 古川代表理事は「山、海、温泉、城があって交通アクセスも良い。地域のポテンシャルは高い。タッグを組んで取り組まなければ」と、今後の展開に意欲を示した。

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