老朽化が進む小田原駅西口の小田原駅前分譲共同ビル(通称:新幹線ビル)が、建て替えへの最大のハードルを越えた。11月23日、同ビル管理組合の臨時総会が開かれ、建替え決議が成立した。
小田原お堀端コンベンションホールで行われた総会には、住民やテナント地権者が参加した。
区分所有法によるマンションの建替え決議成立には、「議決権」と「区分所有者数」のそれぞれで5分の4以上の賛成が必要になる。決議が成立すると、建て替えに反対する所有者であっても建替組合が区分所有権を買い取ることができる。
総会では、同ビルの商業テナント部分74と住宅部分89による議決権163のうち賛成161、区分所有者数91のうち賛成89・棄権1・その他1となり、決議が成立した。
同組合の想定スケジュールでは、2019年6月頃に建替組合の設立総会、20年4月頃から解体工事、21年2月頃から本体工事、23年3月頃に竣工引渡し。新ビルは地下1階地上17階建を予定。事業協力者には(株)タカラレーベン(本社/東京都)が決定している。
管理組合(住宅部)の平野毅理事長は、ビルが開業した1975年にマンションに入居した。念願の建替え決議成立に安堵しつつ「ようやくスタートラインに立てた。これからが本番」と表情を引き締めた。
6年前にテナント部分を取得した万葉倶楽部(株)の高橋眞己専務取締役は、同ビル管理組合(全体)理事長として建て替え事業に取り組んできた。小田原市には、駅周辺の商業地の建物に小田原城天守閣の高さを超えない「標高68・3m」の高さ制限がある。高橋氏は「高さ制限があることで事業としては厳しい条件だった。制限が無ければ3階層増やせた。より良い条件で計画が立てられた」と述べ「行政には、高さ制限の見直しも考えて欲しい」と要望を口にした。
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