下曽我駅前通りで70年以上続いてきた年末の恒例行事「下曽我だるま市」。近年は来場者数の減少により、継続が危ぶまれる中、今年から宗我神社に会場を変更して開催されることが決まった。
戦後間もない1948年頃からこれまで下曽我商工振興会(加盟数53店舗)の主催で、毎年12月24日に開催してきた同地区のだるま市。歳末の恒例行事となり、「昔は駅前通りがいっぱいになるほど賑わいをみせていたんだけどね」と話すのは、同会の内野重孝会長。会場となっていた約200m続く通りには端から端まで露店が軒を連ね、商売繁盛を願う地元の商人や地域住民や子どもたちが通りを埋め尽くし、相州だるまが飛ぶように売れた。
駅前通りで精肉店を営む木村茂久さんも「クリスマスの時期だから子どもの頃は出店でおもちゃを買ってもらうことが楽しみだった」と懐かしむ。また、和菓子屋の神保英司さんも「ここの通りが通れなくなるぐらい人が多かった。人に押し流されながら歩いた」と振り返る。
しかし、近年は来場者の減少も伴って、だるまを販売する露店の数が次第に減少傾向に。だるま市の開催中は銀行や郵便局も並ぶ通りが全面通行止めになることから、「この規模で通りを通行止めにするのはおかしい」「会場を変更できないのか」と利用者や住民などからクレームも寄せられていた。
こうした状況も踏まえ、数年前から駅前通りでの開催が度々審議されるようになり、他の場所での開催も含めて検討されてきた。会議では議題にあがる度に「地元の伝統行事はぜひとも残していきたい」とメンバーの思いは一致。いよいよ昨年「会場を変えるのであれば地元の神社でやりましょう」と宗我神社崇敬会の協力を受け、今回から会場を変更して行うことに決定した。
甘酒の無料配布もあり
今年の下曽我だるま市は宗我神社(曽我谷津387)で12月24日(月)に開催する。現在9店舗の露店が出店を予定し、商工振興会からも甘酒の無料配布が行われる。時間は午後3時から9時まで。駐車場は城前寺駐車場を開放する。内野会長は「ぜひ宗我神社に足をお運び頂き、大人から子どもたちまで地元の伝統行事を肌で感じ、楽しんでもらえればうれしい」と来場を呼びかけている。
問い合わせは内野商店【電話】0465・42・0819へ。催しの詳細はHP下曽我商工振興会で検索を。
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