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公開日:2019.11.02

小田原医師会
「禁煙宣言」で取り組み強化
受動喫煙防ぐ環境対策も

  • 禁煙宣言を発表した渡邉会長

 小田原医師会(渡邉清治会長)は10月18日、参議院議員の松沢成文氏を招いて開催した講演会のなかで、「小田原医師会禁煙宣言」を行った。市民の喫煙による健康被害を予防する意思を表明したもので、参加した医療関係者もこれに同意。今後はより積極的に禁煙活動に乗り出す方針だ。

 「吸わない人(非喫煙者)の健康を守る」「吸う人(喫煙者)の健康を守る」「健康問題として環境を整える」の3項目が掲げられた宣言。具体的には、非喫煙者が公共の場や家庭内で受動喫煙による害を受けない環境づくり、正しい情報提供による禁煙希望者のサポート、喫煙被害を防止する社会環境を早期に実現することとしている。

 なかでも渡邉会長は、「吸わない人が害を受けることは断固としてあってはならない」と受動喫煙について言及。国民の医療費増大にもつながっていることから、次世代への負担を増やさないためにも「今回の宣言で志を同じくする人が一致団結し、禁煙活動に向かう機会になれば」と話した。また活動内容について、「喫煙の害を知ってもらうために、市民向けの講演会や講座も検討したい」と方針を明かした。

禁煙化遅れる日本

 神奈川県知事だった2010年、全国に先駆けて「受動喫煙防止条例」を施行させた松沢氏。当初は利害関係のある飲食店や娯楽施設などから猛反対を受けたというが、家族連れなど新たな客層が増えたことで売り上げが伸びた店も少なくなかったという。

 欧米では非喫煙者が徹底して守られており、韓国や中国でも進む公共の場での禁煙化。松沢氏は「その点で日本は遅れている」とし、たばこ税が国の大きな財源になっていることが要因のひとつであると指摘した。



 国立がん研究センターが16年に公表した調査結果によると、14年に受動喫煙が原因で死亡した人は国内で約1万5000人(推計値)。女性の肺がん死亡者数のうち能動喫煙者が約20%、受動喫煙者は約10%だった。

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