神奈川県県民功労者表彰を受賞した 杉山 幹雄さん 箱根町在住 70歳
小田原・箱根・湯河原・真鶴版
公開：2020年6月27日
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人の可能性を信じ前に進む
○…長年、旅館業に携わるとともに、神奈川県旅館ホテル生活衛生同業組合副理事長等を歴任。組織の充実強化と経営指導に優れた成果を上げ、環境衛生の向上に尽力したことが評価された。県民功労者表彰は、県の最高表彰のひとつだが「長くやっていただけだよ」と謙遜する。箱根温泉旅館ホテル協同組合の副理事長も務め、昨年退くまでの８年間、箱根や県内の旅館ホテル業のために粉骨砕身してきた。
○…元箱根の温泉旅館「和心亭豊月」の代表取締役。１９５２年、前身の杉よし旅館時代から69年の歴史をもつ。自動車や航空業界に興味を持っていたが、明治大学理工学部卒業後は家業に就いた。「子どもの頃から観光客に親しむ環境だった。自分にはこれがあっていると思った」。京都のホテルに３年間修業に行き「接客マナーなど多くを学んだ」と振り返る。
○…生まれ育った箱根への思いは人一倍強い。豊かな自然の風景を指しながら、先人が築き上げてきた歴史とともに箱根を語る表情は誇らしげだ。家業だけにとどまらず、観光協会の副会長や町議を３期務めるなど違う角度から箱根の発展に尽くした。現在は、奉仕団体の箱根ロータリークラブの会員として活動している。
○…クラシック音楽が好き。小学生の孫の話になると目尻を下げる。コロナ禍では他の旅館同様長期間休業した。皆で決めたわけではなく「箱根のイメージを守るため」という共通の認識がそうさせた。「従業員が安心して働け、お客様も楽しむことができるよう感染対策をしていく。一定の仕組みはつくるも、その先は人がつくり上げていくもの」。人を大事にしマンパワーの可能性を信じ、従業員と力を合わせ前に進む。
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