小田原市立酒匂小学校の正門に隣接する市有地に民間店舗を設置する用地活用事業が現在進められている。既存建築物の解体や整地等も民間事業者が請け負い、一定期間店舗運営を行う手法は市内初。来年10月の店舗オープンに向け、11月から工事が開始される。
「酒匂市民集会施設用地活用事業」は、国道1号線沿いのJAかながわ西湘酒匂支店と市消防団器具置き場の間にある敷地(約2750平方メートル)の活用事業。敷地には老朽化が著しい市民集会施設(旧酒匂村役場)や酒匂収蔵庫などがあり、維持管理するための財政負担が課題となっていた。
市は昨年、事業者公募を行い、今年3月に優先交渉権者として大和リース(株)横浜支店を選定。7月に同社と基本協定書を締結したほか、8月に地域住民向けに説明会を開き、事業の内容やスケジュールを伝えてきた。今後は正式契約を経て11月から既存の建物解体に着手する。
計画では同小の正門を西側に移し、敷地内の建物を解体。土地売却は行わず、平屋建ての店舗を建築し、民間事業者が約20年間運営する。
既存の建物解体から整地作業も民間事業者が請け負う手法は市内初。市は工事にかかる費用の削減とあわせ、店舗オープン後は年間600万円ほどの地代収入を見込む。
市の担当者は「今回は小学校に面した土地などの条件があり、売却せずに活用する手法を採用した。今後も別の市有地でこの手法を用いるかは未定」と話す。
旧村役場など解体へ
敷地内にある市民集会施設は1930(昭和5)年、当時の酒匂村役場として建てられたもの(現在は使用停止)。築90年となり耐震性などの問題から他の建物同様に取り壊される方針。
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