日本陸上競技選手権大会が10月1日から3日に新潟市・デンカビッグスワンスタジアムで行われ、相洋高校3年の石川優さんが女子100mで11秒66をマークし3位に入った。初出場となる国内最高峰の舞台で、自身が持つ県高校記録を塗り替えての銅メダル。「メダルがどうしてもほしくて。めちゃくちゃうれしい」と笑顔が弾けた。
仲間のためにも「何か得て帰りたい」
昨年日本一に輝くなど先輩の偉業を側で感じ、「伝統をつなぐ」強い意志で主将を務めてきた。コロナ禍で目標だった高校総体が中止になるなど、もどかしい気持ちを抱えた今季。自身は選手権出場を決めていたが、苦楽をともにした2人の3年女子部員は引退を選んでいた。「一緒に走ってきた同期に気持ちを寄せて走りたい。自分も何かを得て帰るんだ」との思いで今大会に挑んだ。
予選・準決勝と自己ベストを連発し、好調のまま進んだ決勝。「失敗できないな」。ここで初めて昨夏IH(インターハイ)で失格となったスタートが一瞬頭をよぎったという。だが「しまった、と思わず切り替えよう」と、後半力強いストライドで猛追。スタート強化とともに「力まず追い込む」練習も直前まで取り組んだ成果を大一番で発揮した。
レース前、同期から『がんばれ』のLINEが届いていたという。「2人の名前を思う浮かべ一緒に走れた」とほころんだ石川さん。満面の笑みで仲間のもとへ―胸には幾重の思いが詰まったメダルが輝いている。
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