小田原にゆかりのあるオペラ歌手らがこのほど、「小田原オペラ」を立ち上げ、12月5日(土)小田原市民会館大ホールで、旗揚げ公演となる歌劇『魔笛』を日本語上演する。市内では10月5日から、出演者たちによる稽古が始まった。
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「オペラは敷居が高いと思われがち。だからこそ、子どもから大人まで楽しんでもらえるよう、小田原から本格的なオペラを発信したい」。同グループの代表でバリトン歌手の飯田裕之さん(小田原市出身)が言葉に力を込める。
飯田さんが、ともに小田原少年少女合唱隊で歌唱を学んだソプラノ歌手・松本真代さんと、「小田原オペラ」の立ち上げを企画したのは2カ月前の8月。コロナ禍の影響で3月ごろから各地で公演中止が相次ぐ中、小田原をはじめ西湘地域出身、在住などのオペラ歌手、演奏家らに次々と参加を打診した。
すると、わずかな期間で、自粛前は県内外で活動していた歌手たちをはじめ、バレリーナ、飯田さんらが指導する小田原ジュニアオペラ、オーケストラを担う奏者など約40人が賛同。一丸となり「心躍る舞台を届けたい」と、魔笛の上演に向け、動き出した。
「夢の世界に浸って」
10月9日、小田原市城内の郷土文化館の一室は、オペラ歌手たちの響き渡る美声に包まれていた。バリトン歌手の飯田さん、ソプラノ歌手の松本さんらが結成した「小田原オペラ」のメンバーたちが、12月5日の旗揚げ公演に向けて稽古に励んでいた。
上演するのは、モーツァルトが生涯最後に完成させたオペラとされる『魔笛』。肖像画で見た美女パミーナに一目惚れした王子・タミーノが、数々の試練を乗り越え、パミーナと結ばれる恋模様などが描かれている。
日本語での上演を企画し、出演のほか演出も手掛ける飯田さんは「観た人が夢のような世界に浸り、素敵なひと時を過ごせる公演にしたい。オペラに触れ、生の歌声の波動を感じてほしい」と熱意を語った。
公演会場は小田原市民会館大ホール。午後0時30分に開場し、1時開演、4時終演予定。チケットは4千円、小学生以下1500円(未就学児入場可)。販売はハルネ小田原の街かど案内所、大村楽器リベルテ店、クレッシェンドホール。当日券あり。新型コロナウイルス感染防止対策として客席数制限があり、定員は500人。詳細などの問い合わせは池田さん【電話】090・9668・5885、【メール】odawaraopera2020@gmail.comへ。
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