政府の観光支援事業「GoToトラベル」により、箱根はにぎわいを取り戻している。開始当初は、高価格帯の宿泊施設の利用に集中する偏りが見られたが、10月頃から低価格の施設やプランにも動きがでてきた。箱根町観光協会(箱根DMO)の佐藤守専務理事は「全体的に稼働率が上がってきた。例年の8〜9割まで回復している」と話す。
藤田観光(株)箱根小涌園天悠の服部暁子さんは「GoToが始まった頃から5万円前後の特別客室から埋まり、スタンダードな部屋にも流れてきている。先々の予約も頂いている」と話す。また、(株)フォレストは強羅にある「箱根 森のせせらぎ」ほか、1万円代の価格帯で各地に宿泊施設を展開する。「8、9月の動きは鈍かったが、GoToに都民が加わった10月頃から宿泊客数は伸び、昨年比を超えてきている。当初、価格が高い施設を選ぶ傾向にあったが、最近は低価格プランの利用も増えている」と同社の丸茂綾乃さん。
全体的に好調な11月
湯本に向かう国道1号線は、平日でも都内ナンバーの車が目立つ。再び新型コロナの感染拡大が報じられ、遠方より近郊で楽しむ人が箱根に来ているという声も。「首都圏から近いということも魅力のひとつ」と佐藤専務は分析する。
今後の課題はGoToトラベルが終了した後。丸茂さんは「新型コロナの影響でターゲットにしていたシニア層が減り、若い層に変わった。年齢別、一人旅、家族などニーズに対応できるような宿泊施設の必要性を感じた」と話す。先を見据えた対策が急務となっている。
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