小田原市は旅行者向けに実施している自転車貸し出し事業について、若年層利用を促進させるための実証実験を小田原城周辺で3月に実施する。今年度中にニーズなどを収集し、事業強化や新たな拠点開設などを図っていく考えだ。
点在する観光拠点の回遊性を高めようと、市は2005年度からレンタサイクル事業「ぐるりん小田原」を開始。現在は駅東口駐車場(市民交流センター)と早川臨時観光案内所に、普通自転車(利用料1回500円)と電動アシスト付自転車(同1千円)計45台を配置している。
市観光課によると、ここ数年の稼働実績は年間2千〜4千台。利用者の大半は40〜50代だが、市内の観光客自体は外国人や若者も増加しており、新たな層の取り込みを検討することになったという。
同課担当者は「アウトドア需要や『新しい生活様式』として、自転車に注目が集まっている。民間事業者が市内ツアーを企画するなど、若者人気が高まってきたことも大きい」と背景を話す。
無料貸出で情報収集
市は今回、スタイリッシュな電動自転車と長距離の移動に適したクロスバイク計10台を購入。自転車に取り付ける「ぐるりん小田原」ボードを小さくするなど、若者に訴求できる見た目の変更も行う。3月13日(土)と14日(日)、20日(祝・土)と21日(日)には、実証実験としてこれらの無料貸し出しを小田原城馬出門前で行う予定だ。
「これまでと異なる自転車の導入で新たなニーズなどの情報を集めたい。効果が見込めれば自転車の入れ替えタイミングなども含め、多様な自転車の導入も検討したい」と担当者。
また市では新たなレンタサイクル拠点として、21年度オープン予定の観光交流センター(小田原三の丸ホール同一敷地内)への開設を予定している。
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